ミルラ

 

ムスク(麝香・じゃこう=麝香ジカの性腺からの分泌物が原料)に似た、

甘みと苦味の両方を感じさせる独特の香りをしています。

同じカンラン科のフランキンセンス(乳香)に似て、幅広い用途に使えます。

 

 

【身体へのはたらき】

殺菌作用や鎮痛作用などがあります。

用途が幅広く、吸入や アロマバス、キャリアオイルを使った

フェイシャルマッサージなどにも使われています。


【心へのはたらき】

気分が落ち込んで無気力になっているときに、気持ちを鼓舞してくれます。


【ミニ知識】

水蒸気蒸留法で 抽出しますが、溶剤抽出法でつくられる精油も流通しています。


【エピソード】

イエス・キリストが誕生したとき、東方の三博士が、黄金、

フランキンセンスとともに贈り物としてミルラを捧げました。

別名「没薬」とも呼ばれますが、「ミイラ」の語源であることから

わかるように、古代エジプトでは遺体処理に使われていました。

また、太陽崇拝の儀式のときにミルラを焚いたり、

蜂蜜やコリアンダーと混ぜて軟膏をつくったりしていたようです。

古くからフェイシャルパックなど化粧品の原料として使われていますが、

現在はマウスケア商品やお香の原料にもなっています。

 


 

【英名】 Mirrh
【学名】 Commiphora myrrha Commiphora abyssinica
【科名】 カンラン科
【主産地】 中東、エジプト、ソマリア、モロッコ、エチオピア、エリトリア
【抽出部位】 樹脂
【抽出方法】 水蒸気蒸留法
【成分の一例】 クミンアルデヒド、シナミックアルデヒド、各種テルペン類
【作用】 抗カタル、抗炎、抗微生物、消炎、消毒、収斂、鎮静、駆風、瘢痕形成、

通経、去痰、殺真菌、(消化、肺)刺激、健胃、強壮、子宮強壮、外傷治療


 
写真:アロマテラピー・ガイド