サイプレス

 

ウッディーな香りの中にスパイシーさをやや含んでいます。

日本のヒノキの近縁種なので、「ヒノキ風呂」によく似た香りです。

 

 

【身体へのはたらき】

喉や肺などの呼吸器官をサポートします。

消臭効果のある精油の中では、汗の臭いに対して最も効果的です。

ラベンダーとブレンドして足浴に使うと、

気分をほぐすだけでなく足の臭い対策にもなります。


【心へのはたらき】

イライラしているとき、怒りの感情が鎮まらないとき、

浮ついて集中力がなくなっているときなど使うと、

心を落ち着かせ、安定させてくれます。


【注意すること】

別の植物種から抽出された精油が

「サイプレス」の名前で流通していることがあります。

しかし、「Cupressus semperviren」から採れたものでないと

期待する効果が得られないので、

購入するときには学名もしっかり確認してください。


【ミニ知識】

サイプレスの精油は、アフター シェーブローションやコロンなど、

主に男性用化粧品の原料としても使われています。

最近の研究で、樹木系のほとんどすべての精油に、シックハウスの原因となる

ホルムアルデヒドを分解する作用があることがわかっています。

中でもサイプレスを含むヒノキ科の精油が最も効果が高く、

精油を建材に混ぜてシックハウスを予防する研究も始められています。


【エピソード】

学名の「sempervirens」は、「永遠に生きる」という意味です。
古代文化や宗教との関わりが強く、地中海に浮かぶキプロス(Cypress)島は、

この木が崇拝されていたことから命名されました。

 


 

【英名】 Cypress
【学名】 Cupressus sempervirens
【科名】 ヒノキ科
【主産地】 フランス、モロッコ、ドイツ、スペイン、イタリア、インド
【抽出部位】 葉と果実
【抽出方法】 水蒸気蒸留法
【成分の一例】 α-ピネン、δ-3カレン、カディネン
【作用】 抗リウマチ、消毒、鎮痙、収斂、消臭、利尿、強肝、

止血、発汗、強壮、血管収縮



 




写真:アロマテラピー・ガイド