サンダルウッド

静かなお寺を連想させる香りです。この精油には、年月とともに質と香りが向上するという珍しい特徴があります。

 

 

【身体へのはたらき】

刺激性が少なくたいへん穏やかな性質なので、乾燥肌にも脂性肌にも

アロマバスやシャンプーに混ぜて使用することができます。

男性の汗に含まれる成分と似た物質が含まれていて、

催淫特性もあるとされています。


【心へのはたらき】

インドの寺院などで瞑想の際 の薫香として使われていることからわかるように、

緊張を鎮めたり、心を鎮めてくれます。


【注意すること】

香り立ちが弱いですが、定着性が非常に高いので、

使いすぎに注意する必要があります。

「Santalum spicatum」や「Pterocarpus santlinum」など

学名が異なる種類のものも流通しています。

これらを使用した場合は期待する効果が得られないこともあるので、

購入するときには学名も確認してください。


【ミニ知識】

ベチバーやベンゾイン(安息香)に次いで粘性が高く、

ボトルを逆さまにしてから落ちてくるまでに時間がかかります。

精油はほとんどが水に浮きますが、サンダルウッドは比重が水に近いので、

塩素濃度などによっては表面に浮く場合もあります。

インドの中でもマイソール産のサンダルウッドが最も上質です。


【エピソード】

インドでは古くから親しまれてきた香りで、

木材は寺院の宗教的な彫刻や家具の材料としても利用されてきました。

ただし、乱伐によって貴重な植物となっているので、

いまは精油の生産やお香の原料など限られた用途にのみ使われています。

インド政府は、1本伐採したら1本植樹するように法律で義務付けています。

 


 

【英名】 Sandalwood
【学名】 Santalum album
【科名】 ビャクダン科
【主産地】 インドのマイソール地方、インドネシア、

パラグアイ、ニューカレドニア
【抽出部位】 木部、芯材
【抽出方法】 水蒸気蒸留法
【成分の一例】 サンタロール、サンタレン
【作用】 抗うつ、消炎、消毒、鎮痙、催淫、収斂、殺菌、駆風、

瘢痕形成、殺虫、鎮静、強壮



 




写真:アロマテラピー・ガイド