フランキンセンス

 

定着性の高い木製の甘い香りの中に、かすかにレモンに近い芳香を含んでいます。
「オリバナム」「乳香」などの別名で呼ばれることもあります。

 

 

【身体へのはたらき】

肌の若返りやひきしめの働きがあるようで、アロマテラピーでは

フェイシャルマッサージによく使われます。

とくにネロリとのブレンドで、非常に高い相乗効果が得られるようです。


【心へのはたらき】

雑念を追い払って、心を安らかに鎮めてくれます。

その証拠に、古くから祭壇や寺院で薫香として使われてきました。


【ミニ知識】

フランキンセンスの精油には、 サンダルウッドと同じく、

年月を経るに従って香りと質が向上するという特徴があります。


【エピソード】

名前は、中世のフランス語の「フランク・エンチェンツ」に由来します。

これは「本当の香り」「質の高い薫香」という意味です。
別名の「オリバナム」はラテン語のオレウム・リバヌム」が由来で、

こちらは「レバノン産の油」という意味です。

また、「乳香」は中国語で、この木の樹皮に傷を入れると染み出す、

芳香性の乳白色の液体(オレオガムレンジ) に由来しています。

古代エジプトでは薫香以外にも広く使われ、

女性のフェイシャルパックの原料やミイラの処理のときにも用いられました。

イエス・キリストが誕生したときに、東方の三博士が、

黄金、ミルラ(没薬)とともに贈り物として捧げたことが有名です。

当時は、フランキンセンスが黄金と同等の価値を持つ

貴重なものとして取引されていました。

 


 

【英名】 Frankincense
【学名】 Boswellia carterii
【科名】 カンラン科
【主産地】 東、中国、エチオピア、イラン、レバノン、ソマリア、

エジプト、スーダン、フランス、アラビア
【抽出部位】 樹脂
【抽出方法】 水蒸気蒸留法
【成分の一例】 α-ピネン、シメン、リモネン、ベルベノン、ツヨン
【作用】 抗炎、消毒、収斂、駆風、瘢痕形成、消化促進、利尿、通経、

去痰、鎮静、強壮、子宮強壮、外傷治療 

 

 

 

写真:アロ マテラピー・ガイド