『命がけの証言』ウイグル人の真実に目を背けないでください

 

今日は本の紹介です。

漫画で描いてはありますが、とても重い内容のものです。

 

 

命がけの証言』

ウイグル人たちの真実に目を背けないでください

 

チベット、モンゴル、香港、そしてウイグルでの問題は

今では有名な話で、先日はアメリカでジェノサイドの認定をされたほどです。

ジェノサイドとは民族を滅ぼすほどの大量殺害のことを言います。

 

この書籍の中では、なぜそのような事態に至ったかということについては

詳しく言及されてはいませんが、今ウイグルで起こっていることを

何人かの人の証言を元に漫画で描かれています。

 

私は前々からチベットが好きだったので

チベットに何が起こっているのかということを何年も前から見聞きしていました。

だから、この本に描かれていることは、すぐに受け入れることができました。

ああ、ここでも、また、、、、という絶望的な気持ちで。

 

でも、そんな話をまるで知らない人がこの本を読んでも、

21世紀という現代において、人が人に対してここまで残酷なことができるなんて

想像することもできないでしょうから、

実際に今起こっている話だなんて、とても考えることができないかもしれません。

 

パンデミックの中にさらされていても、

それでも私たちは、まだ平和な世界の中にいるからこそ

理解が難しいかもしれないのです。

 

しかし、私たちは、このウイグルで起きていることが決して対岸の火事ではなく、

私たちの日常につながっていることとして、知らなければならないことだと考えます。

 

なぜなら、私たちが日常的に使っている良質で安い商品の多くが

ウイグルでの強制労働によって作られているという実態があるからなんです。

 

フランス革命時の王妃であったマリー・アントワネットは

民衆の貧しさや苦しみを理解することなく

「パンが無ければケーキを食べればいいじゃない」

と言い放ったと言われています。

 

本当にアントワネットがそんなことを言ったかどうかの真偽はともかく、

彼女が民衆の苦しみの上に自分の贅沢があるのだということを

最後まで見ることができなかったがために

断頭台の露となって消えていくしかなかったのだと、そんな風に思えてなりません。

 

そして、今の私たちの便利な生活が

ウイグルの人たちの苦しみの上に成り立っているのだとしたら、

私たちは、ウイグルの人たちの苦しみを見つめなければいけないのではないでしょうか。

 

まずはそれをしなければ、

今度は私たちが断頭台の露と消えなければならないかもしれません。

 

もっとも、アントワネットを断頭台に上がらせたのは苦しみを与えられた民衆でしたが

私たちを断頭台に上らせるのは、ウイグルの人たちを

今苦しめている人たちによって、ということになるのかもしれませんが。

 

本当にとても暗くて重い話になってしまいましたが

一人でも多くの人にこの書籍を読んでもらって

今起きていることを知ってもらいたいと思い、この記事を書きました。